JUST There(そこが訊きたい)! 斉藤先生(13)
(前回よりつづく)
―― じゃあ、そういうことは決して先生が、たとえばフランスでの2年間の研修で習得したようなことではないわけですね。
斉藤先生:ああ、そんなものはぜんぜん関係ない。フランスなんて、行って小便してきただけだよね。
よく風呂屋にある富士山の絵に例えるけど、あっちの...
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2011/12/16 (金)
JUST There(そこが訊きたい)! 斉藤先生(12)
(前回よりつづく)
―― じゃあ、精神医学から先生が学んだものは、いったい何なのでしょう。
斉藤先生:精神医学が教えてくれたものとしては、大数(たいすう)として生じるもの、たとえば人口動態統計とか合計特殊出生率とか、そういう中にその時代を生きる人間の無意識があらわれている、という...
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2011/12/14 (水)
JUST There(そこが訊きたい)! 斉藤先生(11)
(前回よりつづく)
―― そういう十年間を保健師さんたちが振り返って、「自分たちにすごい力があると思った」というのは、結局どういうことなんでしょう?
斉藤先生:それは結局、彼らに川の石を持ちあげて、その下を覗かせるようなことをさせたからですよ。そこらにある、綺麗なせせらぎを見て...
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2011/12/03 (土)
JUST There(そこが訊きたい)! 斉藤先生(10)
(前回よりつづく)
―― はあ。……「言葉がない」といいますと、それは一体どういうことなんでしょう。
斉藤先生:「ただ自分たちにすごい力があるということがわかった」みたいな感動なんだろうね。「保健師なんて、ただルーティーンの仕事をやっていればいい。つまんない仕事だ」と思っていた...
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2011/11/28 (月)
JUST There(そこが訊きたい)! 斉藤先生(9)
(前回よりつづく)
―― なるほど。そういう「まとめる」とか「系統立てる」という領域の仕事を、先生みたいなタイプの研究者、つまり「切り拓(ひら)き方の研究者」は、これまでの歴史のなかでどういうふうにやってきたんでしょうか。
そうですね、……たとえばミルトン・エリクソンなんかはどうして...
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2011/11/19 (土)
JUST There(そこが訊きたい)! 斉藤先生(7)
(前回よりつづく)
―― なるほど、理論的に矛盾のない体系にしようと力を入れるあまり、もともと精神医学が目指していたものから外れていってしまう場合が多々あるわけですね。
斉藤先生:うん、学問体系を打ち立てることが先決ではないからね。
いわゆる、この世代で碩学(せきがく)とか、よ...
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2011/11/10 (木)
JUST There(そこが訊きたい)! 斉藤先生(6)
(前回よりつづく)
―― 一連のこの、私(渉外部池田)がやらせていただいているインタビューの中で、斉藤先生の思索の軌跡みたいなものが、斉藤先生をぜんぜんご存じない方々にもわかりやすく伝わるようにするためには、どういう風に質問を系統立てて構成したらいいだろうと、頭を悩ませているんです...
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2011/11/03 (木)
軽度の躁状態
前復興相の辞任劇では、
「知恵を出さないやつは助けない」
という発言が、
被災者への冷たさを語るものとして、
しきりにメディアで取りざたされた。
しかし、メディアによって編集される前の映像をよく見ると、
「知恵を出さないやつは助けない」
のあとに
「くらいの気持ちで」
と彼は早口...
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2011/07/27 (水)
北欧の惨劇
高度福祉社会で知られる平和な国ノルウェーで起きた、
凄惨な無差別テロ事件。
これは日本の秋葉原事件と紙一重であったともいえる。
紙一枚の決定的な違いは、
オスロの容疑者は動機として政治思想を掲げた、
という点である。
思想や理念があればテロは価値を持つ、
などということはまった...
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2011/07/26 (火)