■独りで生きづらさを抱えこまないで |
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子どものころに受けた虐待の傷を否認することでようやく生き延びてきた人たちが、虐待の被害、その後の生きづらさ・症状、医療との出合い、そして回復へのきっかけとなったセルフヘルプ・グループでの体験などを綴った。 |
■編集者からのおすすめポイント |
子どもの虐待が社会問題となって久しいですが、虐待を受けて大人になった人たちが抱える問題は、その人自身にとって、また社会的にも、これからますます重要な問題となるように思います。 本書は、自らのうちにある回復力に気づくきっかけとして、同じ体験をしてきた当事者たちが集う自助グループ(セルフヘルプ・グループ)に焦点をあてました。 本書によって、「自分だけがこんなに生きづらい。こんなに苦しい症状は自分だけだ」と思っている人に、「つらいのは自分だけじゃない。自分と同じような体験をした人がより楽になる生き方をしている」ことに気づいていただけるのではないかと思います。そしてその体験が回復への歩みにつながることを願います。 |
■目次 |
なぜ「JUST」か(斎藤学) 無駄なことは何もない 虐待の連鎖を断ち切る使命 仲間を通して自分自身を抱きしめる 悩みが友だちを集めてくれた なんで生きていられたのだろう トラウマを生き延びて 気配を消して見た両親の殴り合い 自分で切り開き一歩進もう 語り泣きつくした後に回復が ひとつずつ重い鎖を手放した ダメな自分でもいい 仲間たち、そして外の世界と出合って 受け入れられた恥ずかしく惨めな体験 |