機能不全家族 |
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機能不全家族(きのうふぜんかぞく / dysfunctional family)とは、家族がほんらい持つべき機能がいちじるしく働いていない家族のことをいいます。どのように働いていないかについては、親が何かの嗜癖を持っていた場合、虐待があった場合、生活が困難であった場合、家族に秘密があった場合など、じつにさまざまです。 その結果、機能不全家族では、一定のルールのもとでの生活を強制し、まるで家族そのものが一つの小さな全体主義国家や宗教的カルトであるように家族の成員をしばりつけ、個々人のプライバシーに侵入してきます。そのため、そういう家庭で育った子どもは、成長するにしたがってアダルトチルドレンとなっていきます。 窒息感をいだきながらも家族から離れられず、機能不全になっている家族の現状を知らず知らずのうちに守ろうとしてアダルトチルドレン特有の役割にはまりこみ、大人になっても社会的な人間関係でそれを演じ続けます。 そして、自分の育った環境を標準と考えるために、自己評価が低く、自己愛や自尊心、他者への共感、他者の苦しみに対する理解などに欠けた人間になり、社会でさまざまな衝突を起こしがちです。本人も、それによってかなり疲弊します。一つ一つの衝突は、じつにささいなことですが、それが積もり積もって、本人にとっては膨大な生きづらさとして感じられます。 アメリカのセラピスト、クリッツバーグの『The Adult Children of Alcoholics』(1985)によれば、機能不全家族の特徴は次のように表現されています。 ・強固なルールがある。 私たちJUSTは、そういう生きづらさを背負った本人たちが集まり、体験を語り合いながら、人生の早い段階で得られなかったものを、遅ればせながら取りもどし、分かち合い、その先の人生を楽に生きていくために設立されたNPOです。 |