過食症 |
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過食症(かしょくしょう / bulimia nervosa)とは、摂食障害が示す症状の一つで、健康的に身体が要求するよりもはるかに多くの食べ物を摂取していることをいいます。しかし必ずしも、それでただちに太っていくわけではありません。なぜならば、代償行為といって、食べたあとに嘔吐したり、下剤や利尿剤を乱用して排出したり、あるいは絶食、断食や、過度の運動の時期を自分でもうけることで、体型の維持を図っていることが多いからです。 食べたものをあとで何らかの方法で排出する排出型と、しない非排出型がありますが、両方とも体型へ大きなこだわりがあります。神経性大食症ともいいます。 10代前半までに、自分の気持ちを受け容れてもらえなかった心理的空洞の時期があることが共通点として指摘されます。その状態はよく「母が足りない」などと表現され、最終的には母子関係に何か問題があったことが考えられます。 社会的にはたいへん有用と評価されていても、それが本人の心の奥深いところには届きません。自己評価が低く、過食をしてしまうこと、あるいは過食によって肥満していくことは、それだけ自己評価を下げることにつながっています。その結果、自己嫌悪のあまり自殺する場合も、肥満により糖尿病などにより、あるいは拒食に転じて栄養不良などで死亡にいたる場合があります。 1979年イギリスの精神科医ジェラルド・ラッセルによって提唱され、1980年アメリカ精神医学会によってDSM-IIIへ含められ、摂食障害として承認されました。 |