対人恐怖 |
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対人恐怖(たいじんきょうふ / taijin kyofu)とは、字のごとく「人に対していだく恐怖」のことです。これがひどくなると、対人恐怖症(taijin kyofusho symptons)という病気になります。 病気にならない程度の対人恐怖は、それほどめずらしいものではありません。意識していないだけで、すべての人が多かれ少なかれ持っている傾向と考えられます。 対人恐怖の傾向が強い人が、恐怖をおぼえる対象は、家族のように一日じゅう顔をつきあわせている人や、見渡すかぎり広場を埋め尽くしている一般大衆よりも、「近所のおばさん」のように、ちょっと顔だけ知っている距離の他人であることがわかっています。 不特定多数の一般大衆を恐れるのは、社会恐怖として区別されています。 だから、対人恐怖の傾向のある人の前にニョキっと顔を突き出して、「どうだ、こわいか」などと言っても、「こわい」というわけはありません。 これは笑い話にとどまりません。対人恐怖というものが、いまだよく理解されていないために、医師の中でもそういう診察をする人がおります。また、日本や韓国以外の国では、精神科医のような専門家にさえ深く理解されず、 「それは日本と韓国にのみ存在する病気で、文化依存症候群もしくは妄想の一種である」 ということにされており(2011年現在)、そのために英語でも taijin kyofu とローマ字つづりで書くのです。 当たり前のように使っている「対人恐怖」にも、まだまだわからないことがたくさんあります。 |