用語集

性暴力

性暴力(せいぼうりょく / sexual assault)とは、性(sex)や性的行動(sexual behavour ; 英 -viour)に関連した暴力のことをいいます。SAと略されます。

また、見知らぬ人から受けるものだけでなく、恋人やパートナーの間、夫婦間でおこなわれたことでも性暴力になります。
被害者は女性とは限らず、男性も被害者になります。

明からさまなのはレイプですが、性器の挿入がなくても、本人が望まない性的な行為を強いることがすべて含まれます。したがって、未遂のレイプ、本人がいやがるのに裸にする、本人が見たくないのにポルノビデオやポルノ雑誌を見せる、避妊に協力しない、中絶を強要する、また、加害者が直接自分で手を下さなくても被害者にわいせつな行為をさせる、などの行為が含まれます。
広義には、ストーキングセクシャル・ハラスメントも性暴力に含まれるとする専門家もいます。

暴力エロスの産物である、という見地に立つと、すべての暴力は性暴力と考えることもできますが、現在ではそこまで広義に解釈されることはないようです。

日本における法律で性暴力を裁判にしようとすると、1907(明治40)年公布の刑法に定められている「強制猥褻(わいせつ)」と「強姦罪」しか法的根拠がなかったので、長らく議論がおこなわれてきました。
現在では、実践的に2001(平成13)年10月13日施行されたDV防止法にもとづいて法的に処理されています。

ちなみに韓国では、性犯罪の急増や性犯罪被害の深刻さから、1994年1月5日に性暴行特別法(日本名正式名称:性暴力犯罪の処罰及び被害者保護等に関する法律)が制定されました。

性暴力による被害のことは、性暴力被害、もしくは単に性被害ともいいます。
逆に「性暴力加害」「性加害」という言葉は一般的に使われていないようです。

性暴力による被害は、がいして深刻なPTSDをひきおこします。
私たちJUSTには、性暴力や性被害にあった女性たちのための自助グループ「SSA」があります。
また、こうした問題を女性会員だけでパソコンからオンラインで語れる掲示板「女性くろうずど。」が運営されています。