用語集

精神病

精神病(せいしんびょう / psychosis)とは、こころの病気(精神疾患)のこと全般をいうのではありません。つまり、あなたが精神科や神経科に通っていたら精神病かというと、そうとは限らないのです。

近代以前において「狂気」や「マニア」などと言われていたことばに代わる用語として、1845年にフォイヒテルスレーベン(Ernst von Feuchtersleben)によって使われたのが初めとされています。

精神病の定義は推移しているとはいえ、正式には精神病性障害(psychotic disorder)のことをいい、WHO(世界保健機構)の定めたICDや、アメリカ精神医学会が定めたDSMによって精神病と類別されている精神疾患のみをいいます。

したがって、てんかん・不安障害・身体表現性障害・解離性障害、また鬱(うつ)や双極性障害をふくむ大部分の気分障害は精神病ではありません。

英語 psychosisは、「心の異常な状態」を意味する古代ギリシャ語 ψυχήωσιςから来ています。
(ψυχή = psyche = 心 / 魂の)
現在、精神病として知られる病気には以下のようなものがあります。


統合失調症
アルツハイマー病
パーキンソン病
脳血管障害(脳梗塞・脳出血など)
脳炎
脳腫瘍
頭部外傷   など




癲癇(てんかん)のように、かつて精神病に含められていたけれども、除外された疾病もあります。