用語集

DSM-5

DSM-5とは、DSMの最新版です。2012年12月1日に、アメリカ精神医学会(APA)の理事委員会で承認されて、2013年5月18日に公開され、日本語訳は2014年に作られました。それまでローマ数字方式で改定番号をあらわしてきましたが、このDSM-5からは算用数字となりました。

DSM-5は広い範囲で診断が修正されました。大きな変更としては、統合失調症のいくつかのパターンが削除されました。
アメリカ国立精神衛生研究所(NIMH)の所長であるトーマス・インセルによれば、「DSM-5は現在において最良のものではあるが科学的妥当性を欠いており、精神医学的な診断を作り替えるための研究領域基準(RDoC、Research Domain Criteria)の作成を進めている」とのことです。こうした問題は生物学的な指標に基づかない初期の診断システムにおいて発生するとして、昔から知られていました。RDoCは、神経科学や遺伝学に基づくだけでなく、治療成績の向上なども視野に入れるとされています。